【Twitter最新アルゴリズム】「おすすめ」タイムライン表示の仕組みとは?

2023年3月31に公開されたTwitterの「おすすめ」タイムライン表示に関するアルゴリズムについてご紹介します。

目次

Twitterのアルゴリズムとは?

Twitterのアルゴリズムとは、Twitter社が考える「ユーザーに向けて、どのようなコンテンツを表示をするか?」という仕組みのこと。

Twitterは、「今世の中で何が起きているのか」を伝えることを目的としたプラットフォームです。そこでユーザーにより良いツイートを届けることができれば、ユーザーにとって有益な場所になるだけでなく、長時間の滞在や利用者の増加、それに伴い広告が拡散され、企業側の広告収入にもつながります。

Twitterのアルゴリズムは、Instagramなどの他のSNSが使用しているアルゴリズムと似て非なるものです。Twitter初期の時代は、最新のコンテンツを最初に表示するという”逆時系列”で投稿を表示していました。しかし、Twitterだけでなく、他のSNSのユーザー数や機能が増えるにつれ、単純な時系列順では追いつけないほどの大量・膨大なコンテンツが比例して増加しました。そのため「ユーザーが好きだと思いそうな投稿」、「ユーザーと関係が深いと思われる投稿」、「ユーザーにとって興味・関心がありそうな投稿」をピックアップして表示するなど、これまでにも度々仕様変更されました。

イーロン・マスク氏によるアルゴリズム発表までの流れ

3月18日:「おすすめ」タイムライン表示に関するアルゴリズム公開を発表

TwitterのCEOであるイーロン・マスク氏は、3月18日(現地時間)にツイートを「おすすめ」タイムラインなどで優先表示する機能に関する全コードを公開すると3月31日(米国時間)に発表。

イーロン・マスク氏は、公開の経緯について「コードの透明性を提供することは、最初はとても恥ずかしいと思う。しかし、レコメンド機能の品質の急発展につながるはずだ。そして何より、皆さんの信頼を得ることができればと願っている」と説明しました。

3月27日:4月15日以降「おすすめ」に表示されるのは認証済みアカウントのみと予告

また上記に加え、3月27日(現地時間)にイーロン・マスク氏は、4月15日以降Twitterの「おすすめ」タイムラインに表示されるのは、認証済みアカウントのみになると予告。

3月23日に、従来のいわゆる青バッジは4月1日に削除すると発表しているので、4月15日からおすすめに表示されるのは、Twitter Blueに加入して要件を満たしている青いチェックマークか、政府や国家当局関係のアカウントのグレーのチェックマークか、企業のアカウントである金のチェックマークのユーザーのみになる見込みです。

またイーロン・マスク氏は28日に「直接フォローしているアカウントもおすすめに表示されると説明するのを忘れてたよ」とツイート。つまり、ユーザーが自分からフォローしている相手であれば、青いチェックマークが削除された後でもおすすめに表示されるようです。

3月31日:「おすすめ」タイムライン表示に関するアルゴリズムを公開

Twitterは、3月31日(現地時間)に、予告通り「おすすめ」タイムラインに表示されるアルゴリズムも含まれるプラットフォームを構成するソースコードの一部をGitHubで公開しました。

「おすすめ」タイムライン表示に関するアルゴリズムの仕組み

引用:https://blog-jp.statusbrew.com/twitter-algorithm/

「おすすめ」タイムラインへの表示は、4つの要素から決定されることが分かりました。その4つは、候補ソーシング、ランキング、フィルタリング、ミキシングです。

1.候補ソーシング:さまざまな推奨ソースから最適なツイートを取得するため、数億の投稿からベストな1,500件にソートをかけます。現在は、平均して50%がネットワーク内のツイート(フォロワー内)、50%がネットワーク外(フォロワー外)のツイートで構成されています。

ネットワーク外には「ソーシャルグラフ」と「エンべデッドスペース」の2つがあります。ソーシャルグラフは、「自分がフォローしている人が何にエンゲージメントしているか」、「自分と同じようなツイートを好むユーザーは誰か、それらのユーザーはほかに何を好んでいるか」のデータを用いて、フォロー外から関連性の高い投稿を抽出されます。エンべデッドスペースは、「ユーザーの興味やツイート内容を数値で表現して、ユーザー、ツイート、ユーザーとツイートのペアの類似性を見つける」です。

2.ランキング:機械学習モデルを使用して各ツイートをランク付けします。

3.フィルタリング:ブロックしたユーザーからのツイート、既に見たツイートなど、今までの経験則に基づいて表示するツイートを除外・フィルタリングします。

4.ミキシング:ツイートと広告やフォロー推奨などのツイート以外のコンテンツをブレンドして、パーソナライズされたタイムラインを提供します。

また、4月15日には、Twitter Engineeringのアカウントにて、新たにタイムラインに加えて検索のアルゴリズムにも利用されるコンポーネントのソースコードが公開されました。

User Signal Service (USS):明示的 (いいね、返信など) および暗黙的 (プロフィールへのアクセス、ツイートのクリックなど) のユーザーシグナルを取得する集中型プラットフォーム。

Unified User Action (UUA) :すべての内部チームが統一されたユーザー アクション データを正確かつ迅速に使用できるよう、Twitterでのユーザーアクションを一元化。

Topic Social Proof Service (TSPS):フォローまたはフォロー解除などを分析し、ユーザーの興味に合わせて調整された個々のツイートに関連するトピックを識別し提供する要素。

Twitterのアルゴリズムを攻略するヒント

「フォロワー数をできるだけ多く獲得して、情報を届ける相手を増やす」という考え方だけでは、今後の変化に適応していくことが難しいと考えられます。

現在のTwitter社は「言論の自由が実現できるプラットフォーム」を目指しており、「ユーザー同士が対話する場」を育てたいと考えています。Twitter社は、マーケター向けコンテンツ「Twitterマーケティング」の中で、以下のように述べています。

“最近の消費者調査では4人に3人以上がTwitter上での商品に関する会話から購買に至ったと回答しています。これは、Twitter上のコミュニティと会話が実際の態度変容に影響を与えていることを実証しています。”

企業アカウントが、自社の商品・サービスに関する会話数を増やすために、取り組むべきことをご紹介します。

発話量(UGC数)を重視する

「KPI=発話量(UGC数)」を設定し、フォロワー数だけではなく、「UGC数を重視する戦略」を推奨します。

フォロワー数は、Twitterマーケティングの開始初期には非常に重要な指標ですが、次第に伸びなくなり、さらにインプレッションやエンゲージメントを高めようとする場合、広告費や投稿数を増やさなければならない場合が多々あります。

一方で「UGC」をKPIとし、ユーザーからの発話を促すことで、企業アカウントとしての投稿数や広告投資に依存せず、インプレッション数やエンゲージメント数、リンククリック数などを伸ばしていくことが可能です。

UGCとは、ユーザーが投稿するクチコミのこと。UGCを増やすことができれば、自ずと自社商品・サービスに関する言及がTwitter上で増え、新規ユーザーや検索ユーザーとの接触増が期待できます。

また、若年層ほどUGCを信頼し、購買のきっかけとしているため、新規顧客への訴求力が高まります。ハッシュタグ、Twitter内検索、引用ツイートによる興味喚起や態度変容を見込めるため、自社コンテンツの作り込みや広告に依存せずに、低コストで持続的に購買貢献を拡大することも可能です。

アクティブなアカウントになる

企業アカウントを運用する上では、「アクティブなアカウントである」ことも、評価を高めるために必要です。

例えば、「Twitterの利用頻度を増やす」、「フォロワーに対するいいね、リプライ、リツイートなどを行い、コミュニケーションを取る」などがあります。また、下記のような基本的で地道な運用も重要となります。

バランスよく繰り返し投稿&戦略にリツイート

投稿は、どのツイートも必ず一種類、つまりネタは一つではないはずです。またツイートは他の無数のコンテンツに埋もれやすいので、1回だけでは見てもらえない可能性が高いです。そのため、投稿をカテゴリー分けし、バランスの良く繰り返し投稿することを推奨します。

ベストな時間を投稿時間を見つける

Twitterは、エンゲージメントがピークになる時間帯に投稿することが非常に重要です。基本的に、「この曜日のこの時間」ということはなく、個人個人が異なる複数のタイムゾーンに異なるフォロワーが存在するため、アナリティクスツールを利用して最適な時間を見つけましょう。

ユーザーをコンテンツへエンゲージさせるような工夫をする

ユーザーが投稿に「いいね!」やコメント、リツイートすることを促すようなコンテンツを計画することが重要であり、動画、GIF、画像などは、Twitterのアルゴリズムがコンテンツをランキングする際に考慮するものの一つです。

例えば動画は、YouTubeの動画リンクよりも、できれば30秒〜2分程度に短くまとめたものを直接Twitterにアップロードした方がインプレッションとエンゲージメントが高くなります。それ以外にも「投票」機能を活用し、ユーザーに対して何らかのリアクションを素直に依頼することで、よりユーザーと企業側の距離が近くなります。投票はクリック一つで完了するため、ユーザーが気軽にエンゲージに参加することができます。

重要なのは「ユーザーにとって有益な情報を発信し続けているアカウント」であるかどうかです。ユーザーからの信頼獲得につながれば、ひいてはTwitterアルゴリズムからの高評価にもつながるので、結果的に「おすすめアカウント」となってフォロワー外にリーチできる可能性も高まります。

ハッシュタグ&引用ツイートキャンペーンをする

前述2点の対する具体策としては、「ハッシュタグ&引用ツイートキャンペーン」の実施もおすすめです。

以下は、NTTドコモ「dマーケット」の公式Twitterアカウントが2022年10月に実施した「ハッシュタグ&引用ツイートキャンペーン」の事例です。

「dマーケット」とは、ゲームやキャンペーン参加で「dポイント」がたまるサイトです。このキャンペーンでは、ユーザーに向けて「#dマーケットで何してる」というお題を投げかけ、「自分なりのdマーケットの楽しみ方」を指定ハッシュタグを添えてTwitter上に投稿させていました。

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